長い沈黙だった
言葉はいらなかった
彼女の深い悲しみが胸をしめつけた
ご主人を早くに亡くしてからの
彼女の人生はとても孤独だった
一度も寂しさを表に出さずに
たった一度も弱音をはかず
歩んできた長い道のりを振り返る
たった一言
「早く逝ってしまったから…」
この言葉に全ての思いが詰まっていた
二人泣いた
私の手を強く握り
ありがとう
と何度も言っていただいた
この時のことを何回思い出しても
切なくなり
いつも涙が出る
悲しすぎた
私は彼女にただ愛を送り続け
傍にいて涙するしか出来なかった…